伊藤福紫:渡伊30年記念展 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 3月 12日 |
《Nello spazio e nel tempo M.U. n.17》 2010年 Computer drawing on transparent PVC, stainless sphere, 80cm 画像提供:ベイスギャラリー copy right(c) Fukushi ITO 伊藤福紫は1980年にイタリアに渡り、それから30 年、日本、イタリアの間の文化交流は勿論、東西の間で大きな成果を残してきました。本年は丁度、渡伊30年にあたり本展はそれを記念する展覧会です。今までの彼女の経緯にふさわしくこの展覧会はMILANのGALLERIA BIANCONIと同時開催となっており、両国で伊藤の30年を振り返り、検証する試みとして企画されました。伊藤は鋭いエッジを伴ったアクリルと手慣れた和紙を用いながら、柔らかな光を内包した作品で知られています。東西、今昔、光と闇といった相互にせめぎ合うものを統合し私たちのよって来たるものを問いかけてきます。本展の発表作品は今まで伊藤が大小に関わらず影響を受けてきた人物を透明の PVC に取り入れた上、それを60面体の球体に装着したものです。中に光を施し、その球体を見ると多くの人のざわめきを感じ、あたかも伊藤の小さな宇宙に取り込まれるかのようです。これは相互につながっていく人の在り方を暗示し、それぞれの球体が伊藤の宇宙であり、見る者の宇宙でもあることを示唆します。多くの映像と光の絡み合いは、30年のアーティストの由来と素性を明らかにしていきます。本展ではMILANのGALLERIA BIANCONI とオープニングの際、iChatでつなぎ日、伊両国で活躍する伊藤の30年記念展にふさわしいイベントも用意されています。
伊藤 福紫 (Fukushi ITO) |
最終更新 2010年 3月 18日 |