展覧会
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執筆: カロンズネット編集
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公開日: 2009年 11月 19日 |
満田晴穂(1980年、鳥取県米子市出身)は、 東京藝術大学美術研究科修士課程彫金研究室修了後、自在置物という江戸の昔から日本が誇る伝統工芸の分野においてその技術を磨き、実在する昆虫を原寸大、並びに、細部におけるリアリズムを表現した作品を主に工芸の分野で発表してまいりました。
昨年ラディウムにて開催されたグループ展「Moeglichkeit II(メークリヒカイト II)」にて自身初となる、現代美術の観点から作品を発表し、その類い稀なる技術に、多くの観客が魅了され「圧巻!」の声を多く頂戴いたしました。
この度、多くの期待の中、レントゲンヴェルケにおける初の個展を開催する運びとなりました。
様々な技術力を用いて、手仕事以上のリアリティを表現ができるようになった現在、人間の手仕事の無限なる可能性を感じる満田の作品に是非ともご期待下さい。
自在置物とは 自在置物とは、江戸末期から明治にかけて甲冑職人達の手によって作られ、主に動物をモチーフとして、その生き物の動きを再現させた金属製の置物であり、まさに「自在に動く置物」のことである。主に甲殻類や幻獣などが多く残っており、蟹や海老、昆虫、魚、鳥、あるいは龍や鯱など架空の動物まで、日本中のありとあらゆる生き物がモチーフとして使われている。が、これらの作品は江戸末期から明治にかけての海外への輸出や、またお土産物として主に作られていた事からそのほとんどが海外へ渡ってしまっており、地域に根付くことなく日本工芸の歴史の中に埋もれていってしまった。自在置物は、少し前までその名前すらなかった日本金属工芸の一分野であり、まだまだマイナーな存在と言えるだろう。 ※「美術コレクションケア展」(2008)より抜粋、修正。
展覧会初日1/15(金)18:00-、出品作家を囲んでのオープニングパーティーを開催いたします。
※全文提供: レントゲンヴェルケ
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最終更新 2010年 1月 15日 |