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Published: June 01 2017 |
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笹井青依は1986年神奈川県生まれ。武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コースを修了。ニュートラルなグレーの空間を背景に、デフォルメされた木々を描き、その独自の世界観が高く評価されています。笹井がこれまで一貫してモチーフとしてきたのは、住宅の庭に植えられた木や生垣など日常の中にあるごく身近な木です。山や森に茂る野生の樹木ではなく、人が何かの目的のために植え、きちんと手入れされた木に惹かれるのだと言います。
2年ぶりの発表となる新作は公園の木を描いています。あらゆる人にひらかれた場所である公園は、季節や時間帯によって様々な表情を見せ、誰もが思い思いのやり方で自由に過ごすことができます。何も考えず、やすらかに憩うことのできる空間、笹井が描こうとしているのは例えばそのような絵画です。
かつて笹井の根底にあった、自分(こちら側)と外の世界(向こう側)との境界、という意識は徐々に消えつつあると笹井は語っています。それに伴うように、過去の作品に描かれていた背景の不穏さは影を潜め、穏やかなグレーの背景に変化してきました。また、木の葉は背景に近い色調で描かれており、木と背景の境界が薄れ、全体的にフラットな印象を与えています。
プライベートな空間である住宅の庭木から、パブリックな公園の木へと視点を広げた笹井は、境界を越え、ひらかれた場所へと歩みを進めているのです。本展では、キャンバスに油彩で描かれた新作絵画9点余りを展示いたします。どうぞご高覧ください。
http://www.andogallery.co.jp
全文提供:アンドーギャラリー
会期:2017年6月13日(火) 〜 2017年7月22日(土) 時間:11:00−19:00 休日:日・月・祝日 会場:アンドーギャラリー 〒135-0023 東京都江東区平野3-3-6 tel.03-5620-2165
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Last Updated on June 13 2017 |