APMoA Project, ARCH vol. 10 丹羽康博 「詩としての行為」 |
展覧会
|
執筆: カロンズネット編集3
|
公開日: 2014年 5月 27日 |
本展では、愛知県で制作を続けるアーティスト、丹羽康博をご紹介します。 大学では彫刻科に身を置きつつ、詩や哲学に関心を持ち続けてきた丹羽は、作品の形式に拘ることなく、日常生活あるいは美術作品の鑑賞における認識について問いかけるような作品を制作してきました。〈詩としての彫刻〉シリーズ(2007-2009年)に見られるように、落ちつつある木の葉をつかんだものをそのまま展示するといった、一行の詩を閉じ込めたような立体作品を制作していた丹羽は近年、行為そのものを作品化することに関心を移しています。エネルギーに満ちたドローイングや、川原の石を積み上げる作品には、明確な言葉は登場しませんが、神話における神々の行為を連想させるものであり、そこにはやはり「詩」を見出すことができます。様々なかたちで実現されつつも、言葉を作品の重要な要素とする丹羽の作品は、一見1960年代後半以降のコンセプチュアル・アートを思わせるものですが、美術制度への批判が核にあった歴史的なそれとは、明らかに異なっています。そのテーマは、自らの行為や認識そのものへの挑戦に向けられており、「美術」の枠を越え出ていく可能性をはらんでいます。本展では、〈詩としての彫刻〉シリーズから新作に至るまでの作品を通して、丹羽というアーティストの振る舞いに触れ、そこから人間の行為や認識について思考を巡らせる場を作り出したいと考えています。
[作家プロフィール] 丹羽 康博 (にわ・やすひろ) 1983年 岐阜県土岐市生まれ。 2007年 名古屋芸術大学美術学部造形科卒業。 2009年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科彫刻領域修了。 2012年 同大学院博士後期課程単位取得退学。 愛知県在住。
アーティスト・トーク (作家による展示説明会) □ 日時: 2014年7月5日(土) 14:00-15:30 □ 会場: 愛知芸術文化センター12階 アートスペースE・F ※申込み不要、チケットをお持ちの上、開始時刻に会場にお集まりください。
全文提供:愛知県美術館
会期:2014年6月20日(金)~2014年7月21日(月) 時間:10:00-18:00 金曜日は20:00まで (入館は閉館30分前まで) 休日:月曜日 ※7月21日(月・祝)は開館 会場:愛知県美術館
|
最終更新 2014年 6月 20日 |