展覧会
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執筆: カロンズネット編集3
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公開日: 2014年 4月 04日 |
大島尚悟はこれまで、親しい友人や住み慣れた街、都市の風景など身近なものを被写体としています。2011年5月の初個展以来、展示とともに432点をまとめた作品集を制作、また映像プロジェクションによる上映を行うなど、タイトルと形式を少しずつ変化させながら発表を続けてきました。 「日常で経験する気分の多くは憂鬱感が占め、時折生じてくる曖昧な情熱と、漠然とした焦燥に突き動かされ、そのくり返しの中で撮影を続けてきた。けれども、人はこういう風に在るべきではないと思う」と、大島は言います。 カラーとモノクロが混在し、ピントの合ったものからブレたもの、壊れたカメラによる光モレや影が写り込んだもの。 様々な描写が織りなす大島の写真からは、自身が抱いている倦怠、不安、焦燥といった厭世的な情緒が感じられます。しかし、レーザープリントという簡易な形態で一同に並べられた展示では、それらの情緒が交互に反復し、行き場なくさまよいながらも、緩やかな調和が見出されていきます。こうした大島の写真は、個人の感情と社会との調和を図ろうとする同時代の情緒を示しているかのようです。ぜひご高覧ください。
[作家プロフィール] 大島尚悟 1980 Born in Saga, Japan - 2003 Graduates from The University of Tokushima - 1980 佐賀県生まれ - 2003 徳島大学卒業後、東京で楽器小売業の企業に就職 - 2008 写真家 北島敬三のワークショップを受講 退社後、本格的に写真を撮り始める 2011 photographers’ galleryに参加
全文提供:photographers' gallery
会期:2014年5月13日(火)~2014年6月8日(日) 時間:12:00ー20:00 会場:photographers' gallery
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最終更新 2014年 5月 13日 |