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Published: August 21 2012 |
ギャルリー東京ユマニテは、この度「恩地孝四郎油彩画展」を開催いたします。 恩地は1891年東京生まれ。昨年生誕120周年を迎えました。日本の抽象絵画、創作版画のパイオニアとして活躍し、1914年、詩と版画の雑誌『月映』を創刊。詩人、作家との交流から装幀の仕事も多く手掛けました。 恩地は木版による創作版画が代表的な作品として評価されていますが、実は岸田劉生、萬鉄五郎、東郷青児らと同じく二科会に出品し、大正期大変注目された新進の油絵画家でもありました。また、1994年に開催された「恩地孝四郎 色と形の詩人展」(横浜美術館、宮城県美術館、和歌山県立近代美術館へ巡回)において、版画だけではなく、油絵、装幀、写真、オブジェなども出品され、恩地がさまざまな領域での芸術活動を行っていたことが紹介されました。 また、昨年は、恩地の装幀の仕事をまとめた「恩地孝四郎 装本の業」(1982 刊行)が普及本として刊行され、他にも「恩地孝四郎-一つの伝記」池内紀著(2012幻戯書房)、今年10月には恩地孝四郎研究者としても知られる桑原規子氏による評論本の刊行も予定され、恩地孝四郎の多面的な芸術家としての再評価が進んでいます。 本展覧会は、恩地のご遺族から油彩作品を中心に約 15 点、展示販売させていただく大変貴重な機会です。今なお、瑞々しい魅力にあふれる恩地孝四郎の油彩画をお見逃しなく、是非ご高覧頂けますようご案内申し上げます。
[作家プロフィール] 恩地孝四郎 (おんち・こうしろう)
1891‐1955 東京に生まれる。白馬会洋画研究所を経て、東京美術学校に進むが中退。竹久夢二と親交があり、多くの影響を受ける。 1914年、田中恭吉、藤森静雄とともに、詩と版画の雑誌『月映』を創刊。日本創作版画協会結成、日本版画協会創立に尽力、 日本近代版画の確立と普及に貢献した。 また、北原白秋など、同時代の詩人、作家、出版社の要請により、多くのすぐれた装幀書を世に送り、装幀家としての地位 を確立した。自作の詩、版画、写真による『飛行官能』、詩画集『海の童話』、随筆写真集『博物志』なども出版する。 1994‐95 年、横浜美術館などで「恩地孝四郎 色と形の詩人」展開催。作品は、東京国立近代美術館、和歌山県立近代美 術館、ボストン美術館、シカゴ美術館、大英博物館を始め、国内外の多くの国公立、私立美術館に収蔵されている。
全文提供:Galerie Tokyo Humanité
会期:2012.10.1~2012.10.13 時間:10:30 - 18:30 休日:Sun/National Holidays 会場:Galerie Tokyo Humanité
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Last Updated on October 01 2012 |