展覧会
|
執筆: 記事中参照
|
公開日: 2013年 5月 02日 |
1980年代から深淵で複雑な精神のありようを捉え人物彫刻を制作してきた舟越桂。舟越にとって版画は彫刻と変わらぬ芸術の一手段であり、1987年に最初の小さな銅版画作品を発表して以降、毎回あえて違う手法で制作し続けてきました。今回の新作は、舟越本人が「今までつくった版画の中で一番彫刻に近い制作だった」というメゾチントの技法。版全体を深く傷付け、黒から白の微妙なハーフトーンを出現させる。単純な平面でなく奥行きがありそれ自体が「立体的」といえます。自然や夢、想像力など人間を取り囲む大事な物や「ダブル・イメージ」をテーマに制作された彼の新作版画は、平面でありながら舟越桂の作品としてのまばゆいばかりのオーラを放っています。この機会にどうぞご高覧下さい。
[作家プロフィール] 舟越桂
1951 岩手県生まれ 1975 東京造形大学彫刻科卒業 1977 東京芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了 1986 文化庁芸術家在外研修員としてロンドンに滞在(-'87) 1997 第18回平櫛田中賞受賞 2003 第33回中原悌二郎賞本賞受賞 2009 第50回毎日芸術賞受賞 第59回芸術選奨文部科学大臣賞受賞 2011 紫綬褒章受章
【個展】 1985 西村画廊、東京('88,'90,'91,'93,'95,'96,'01,'02,'06,'08,'10) 1989 アーノルド・ハースタンド、ニューヨーク 1991 アネリー・ジュダ・ファイン・アート、ロンドン('96,'99,'11) 1993 「今日の作家たち V―'93 坂倉新平・舟越桂展」神奈川県立近代美術館 1994 スティーヴン・ワーツ・ギャラリー、サンフランシスコ アンドレ・エメリック・ギャラリー、ニューヨーク 1997 「第18回平櫛田中賞受賞記念展」井原市立田中美術館、岡山 2000 レックリングハウゼン美術館、ドイツ ハイルブロン市立美術館、ドイツ 2003 「舟越桂 Works:1980-2003」東京都現代美術館/栃木県立美術館/北海道立旭川美術館 /高松市美術館/岩手県立美術館/広島市現代美術館(-'04) 「舟越桂 全版画展」日本橋三越、東京 2005 「舟越桂、エルンスト・バルラッハ 時間の地図」アネリー・ジュダ・ファイン・アート、ロンドン /エルンスト・バルラッハ・ハウス、ハンブルク、ドイツ 2008 グリーンバーグ・ヴァン・ドーレン・ギャラリー、ニューヨーク 「舟越桂 夏の邸宅 アール・デコ空間と彫刻、ドローイング、版画」東京都庭園美術館 アンドーギャラリー、東京 2010 「舟越桂 2010」熊本市現代美術館 2011 「舟越桂展」香美市立美術館、高知 2012 「舟越桂の版画」須坂版画美術館、長野 「舟越桂 2012 永遠をみるひと」メナード美術館、愛知
【グループ展】 1988 「第43回ヴェネツィア・ビエンナーレ」 1989 「アゲインスト・ネーチャー 80年代の日本美術」サンフランシスコ近代美術館他巡回(-'91) 「第20回サンパウロ・ビエンナーレ」 1992 「ドクメンタIX」カッセル、ドイツ 「第9回シドニー・ビエンナーレ」 1995 「日本の現代美術 1985-1995」東京都現代美術館 「戦後文化の軌跡 1945-1995」目黒区美術館/広島市現代美術館/兵庫県立近代美術館/福岡県立美術館 2000 「ハノーヴァー万国博覧会/4大陸の彫刻」ハノーヴァー万国博覧会バチカン教皇庁館、ドイツ 「上海ビエンナーレ2000」上海美術館 2008 「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者 Self/Other」東京国立近代美術館 2010 「Alternative Humanities~新たなる精神のかたち:ヤン・ファーブル×舟越桂」金沢21世紀美術館、石川
全文提供:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
会期:2013年4月30日(火)~2013年5月20日(月) 時間:11:00ー20:00 会場:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
|
最終更新 2013年 4月 30日 |