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桑田卓郎 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 11月 04日

画像提供:小山登美夫ギャラリー

【作品紹介】
桑田卓郎の作品がまずわたしたちを強く引きつけるのは、その一見すると陶芸作品とは信じがたい鮮やかな色彩です。「素材の特徴を生かした、明るく楽しいものを作りたいと思っています」。このシンプルな桑田の言葉通り、彼の作品は親しみやすく、日常に楽しい彩りを加えてくれます。それでいて、厚めにかけられた長石釉(志野釉)の「かいらぎ(焼成した時にできる釉薬のひび割れ)」がところどころはがれ落ちている、独特の釉薬表現の茶碗シリーズ等は、力強い緊張感でこちらに迫ってくるようです。また斬新な配色と繊細な白磁の洗練されたフォルムのシリーズは、プロダクトデザインの要素と、そこで失われがちな手仕事の素材感を兼ね備えているのが特徴。このように、桑田の作品にはその作風の幅が広いことに驚かされます。卓越した技術の裏付け、豊かな陶芸の歴史。それを十分に身につけた桑田の、鋭敏でありながら素朴でもある現代の感性が、冒険の度にどのような陶芸表現を見せてくれるのか、目が離せません。

【この展覧会について】
本展は「芬芬(ふんぷん)=草花、雑草などの良いにおいがするさま」、「明るく楽しい作品」という基本のテーマに加え、うつわの発展、うつわから少し離れてオブジェに近づいたような作品で構成します。上記の「かいらぎ」の作品はこれまでよりも大々的に、また土に石を混ぜて焼く壷の作品も前回の小山登美夫ギャラリー京都での展示よりも迫力を増します。その他、独特の装飾を施した一点ものの湯呑も展示します。桑田の新しい挑戦を是非ご高覧ください。

【作家プロフィール】
桑田卓郎は1981年、広島県生まれ。2001年に京都嵯峨芸術大学短期大学部 美術科陶芸コースを卒業、2002年に陶芸家 財満進氏に師事、2007年に多治見市陶磁器意匠研究所を修了しました。現在は岐阜県土岐市に工房を構えて制作しています。朝日現代クラフト展(06~09年)、朝日陶芸展(07,08年)、出光トリエンナーレ(06年)、織部デザインクラフト展(07年)、国際陶磁器展美濃(08年)、たち吉クラフトコンペ(04年)、テーブルウェア フェスティバル(06~09年)、ながさき陶磁展(06年)、日本クラフト展(06年)、益子陶芸展(04, 06, 08年)、四日市万古焼綜合コンペ(06年)などで数多くの賞を受賞。2009年には第17回テーブルウェアフェスティバルにてテーブルウェア大賞、経済産業大臣賞を受賞しました。黒田陶苑(08, 09, 10年、東京)など、各地で個展を多数開催。小山登美夫ギャラリーでは昨年に続き2度目の個展になります。

※全文提供: 小山登美夫ギャラリー


会期: 2010年2010年11月27日(土)-2010年12月25日(土)12:00 - 19:00|日・月・祝日廊
オープニングレセプション: 2010年11月27日(土)午後6-8時

最終更新 2010年 11月 27日
 

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