小池一馬:反復と変容 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 11月 11日 |
2011年11月12日よりアイショウミウラアーツでは1年ぶりとなります小池一馬の個展「反復と変容」を開催致します。なお本展では11月12日~12月3日「反復と変容」(前半)と12月6日~12月24日「反復と変容」(後半)と2部にわけて新作を発表致します。 小池は1980年生神奈川に生まれ、86年から92年までの間はアルゼンチンのブエノスアイレス、95年から98年はスペインのバルセロナで過ごし、特異な環境に身を置き、その感性に独自性を宿して来ました。帰国後は日本大学藝術学部の彫刻コースを卒業し、制作活動を続けています。 とりわけこれまで大きな賞の受賞などはしてきておりませんが、近年そのユニークな感性と表現、そして進化し続ける作品から多くのファンを獲得し、確実に成長しながら、独自の世界観を我々に印象付けてまいりました。本展覧会では前半に主に平面を、後半では立体を中心に発表し、またそれらと同時に映像の作品や新しいメディアを利用した新作も多数発表致します。 小池の作品は、家、ドレス、壷、石像、身体などの物質的なものから宇宙、庭園、光、祭、儀式、幾何学模様等、概念的なものまで幅広く表現されています。 小池はそのようなモチーフ選びに対して「多くの個人が繋いでいった、個人を超えて存在するもの」に興味があり、都会の幹線道路を裸足で警官に囲まれながら神輿を担ぐ都市部で見られるお祭りをみると、違和感を感じるように、「今の我々とは全然違う。でも存在し続けているもの。」そういった現代からすると極端な思想や考え方のズレを作品制作に利用することで現代にある問題や解明されていないことへの理解を試みようとしているといいます。 また作品表現もペインティングにみる無数の粒やベニヤ板を積み重ねながら作られる彫刻など、繰り返され(反復)、徐々にズレ(変容)ながら完成型(未来)が自ら予測出来ない方法をとっています。小池はゼロから生み出されるイノベーションではなく、そのような"反復"と"変容"によるズレから生まれるイノベーションを巧みにあやつり、作品をつくります。 我々個人が繋いで来た過去は次第に数を増し、個人を越えた大きなうねりとなって永劫繰り返されます。 展覧会初日の11月12日には前半の展覧会のオープニングを開催致します。また12月24日の後半最終日にはギャラリーの忘年会も兼ねましたクロージングパーティーを開催致します。この機会に是非ご高覧ください。 ※全文提供: アイショウミウラアーツ 会期: 2011年11月12日(土)~2011年12月3日(土) |
最終更新 2011年 11月 12日 |