展覧会
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執筆: カロンズネット編集3
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公開日: 2013年 9月 20日 |
画廊をぐるりと一周する緋色の大画面には、架空の巨大な花々や貝や化石を思わせるモチーフがうねりながら隙間なく描かれています。幼少期を過ごしたインドネシアの赤土やジャングルのイメージが作品に強く影響を与えています。 濱田は1973年ジャカルタ生まれ。愛知県立芸術大学を卒業後はコンスタントに東京で作品を発表してきました。近年は名古屋市芸術奨励賞新人賞、また第5回日経日本画大賞展では大賞を受賞いたしました。
[作家コメント] 私の研究するところの絵画は平面としての視覚的なものばかりではなく、空間全体を支配し鑑賞者を一つの「世界」に引き込むことを目的のひとつとしている。鑑賞者は視界全部に入ってくる色彩・形態を身体全体で受け止め、共振し、思索する。創作も思索によって広がりを持つものであるが、鑑賞する側もまた思索を以て受信することで作者・作品・鑑賞者の一つの完成をみるのである。 太古より地球上を大きく覆い、時に包み込むように、時を競うように生命の形態として織りなされてきた色、形。植物にはそれが余す所なく顕われている。そのうねりの幅を絵画として表す時、そこには鑑賞者をも覆い尽くしてなお余りある「空間」として再現されていくのである。思索によって引き出されてくるモチーフの大小関係は必ずしも現実の世界におけるそれとは異なる。それはそれぞれが持つ「いのち」の大きさ、重さに少しの違いも無いことを表現していることに他ならない。
全文提供:コバヤシ画廊
会期:2013年9月16日(月)~2013年9月28日(土) 時間:11:30 - 19:00(最終日17:00まで) 会場:コバヤシ画廊
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最終更新 2013年 9月 16日 |