内山聡:Soaked Paintings |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集3 |
公開日: 2012年 9月 19日 |
復興ボランティアに参加し、津波にのまれた街の建物の壁面に残された、海面の痕跡をみた内山聡(1978年神奈川県生まれ)。その光景をあたかも平面が立体的な質量をもって迫るものととらえた作家は、自身への解答として、逃れられない環境からの影響を積極的に提示した「浸す絵画」を生み出しました。内山は震災後の日本人の身体感覚の更新を認識し、訴えます。白いキャンバスが、それを取り巻く環境の力によって支配されるという事態を浮き彫りにした作品から、作家はアートが社会に浸透していく行為を逆説的に試みます。 時代をうつし、その情景や風俗、文化や思想を記録するという、「描く」という行為そのものと対峙し、絵画の根本を模索する作家が、歴史を受け継ぎ自身をその運動に参加させるための方法は、生々しく過激でありながら、鮮やかな価値の転換と新しい夜明けを連想させます。 [作家プロフィール] オープニングレセプション 9月21日(金)18時~20時 全文提供:eitoeiko 会期:2012年9月21日(金)~2012年10月20日(土) 時間:12:00 - 19:00 休日:日・月・祝 会場:eitoeiko |
最終更新 2012年 9月 21日 |