村山誠と田附楠人:The Matrix and The Grid |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 10月 13日 |
The work with acrylic resin surface 2011.09.03., acrylic resin/alkyd paint/acrylic paint/wood urethane, 100x100cm, 2011 Frantic Galleryは、作品の強い視覚的経験と新しい素材と技法の研究を結合させる、二人の若いアーティストの作品を発表します。「The Matrix and The Grid」展は、明確さと神秘的な美、幾何学と抽象、科学的な厳密さと才能ある作家の瞑想の両方を示します。 村山誠の「Matrix」はコンピューターによって植物のドローイングを見せ、「花を記述する」という古代の伝統をデジタル時代に取り入れます。花をパターンで展示することで、「Botech Art」(Botanical ArtとTechnical Artの総合用語)と呼ばれる彼の膨大な作品の体系を明らかにしたいです。作品20点以上を一つの無生植物のマトリクスとして発表し、最新3Dドローイング・ソフトを使って作られた、それぞれの花のタイプの関係性を明らかにすます。「Matrix」は有機的形状を、それが持つ機械的側面を暴露するように表すが、植物の構造が持つ柔らかさや生き生きとした、セクシュアルなまでの自然を見せます。 田附楠人の「Grid」は伝統絵画の基本的構造のさらなる研究を発表する。彼はアクリルのパネルを掘り、その空洞にアシッドな色のペイントをかけ、作品の裏を見せつつ展示する。このように田附は、絵画における「表」/「裏」、「ポジ」/「ネガ」を転覆し、「彫る」と「描く」、「彫刻」と「絵画」の間の境界線を取り去ります。織り合う線からなる「Grid」は、二次元的な作品の空間性をより洗練させ、5ミリの平面に重なりあう線のイリュージョン、背景と形象の関係性、無限の奥行きの表れを見せます。 「The Matrix and The Grid」展は10月13日にFrantic Galleryで開始され、その翌週の19日からパリで行うCutlog Art Fairで発表されることにより、西洋の基本的な美術の伝統と日本のテクノロジーとメディア、古くからある美学と現代に考案されたアクリル樹脂と3Dソフトウェアとの間の、認識論的かつ地理的なリンクを創出する。 “The Matrix and The Grid”、Cutlog Art Fairにて ※全文提供: Frantic Gallery 会期: 2011年10月13日(木)~2011年10月15日(土) |
最終更新 2011年 10月 13日 |