井上廣子 写真展:Inside-Out |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2009年 3月 24日 |
「Inside-Out」は造形作家として国内外で活動する井上廣子が、ライフワークとして10年以上続けている、精神科病院や少年院など人が隔離されている建物の「窓」を撮影した作品です。阪神大震災をきっかけに「窓」を撮影し始め、その後国内各地に限らず、海外の拠点であるドイツやオーストリア、またイエメンやアラスカへも足をのばしました。無機質な鉄格子、廃墟のような天井や壁、人の温もりがまだ残るベッドの上の布団…、閉鎖的な空間と対峙することでまた、人とのつながりの中にこそ希望があるということを実感します。そこで写された「窓」は、人が不在にもかかわらず、人の存在を感じられずにはいられません。 自らの原体験をもとにシャッターを切り続ける井上庸子の視点と、「窓」に潜む人の気配、それを見る私たちの視点が交差する「Inside-Out」。今展では約20点を展示致します。今展にあわせ、写真集『Inside-Out』も発売致します。どうぞ、ご高覧下さいますようお願い申し上げます。
井上廣子 ※全文提供: フォイル・ギャラリー |
最終更新 2009年 4月 03日 |