越前谷嘉高 展 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 6月 13日 |
越前谷嘉高は、80年代より活動を続けるペインティングアーティストです。 山水的な風景を基本に建物や風景、またそこに佇む人物などを同一画面に繰り返し、無限に続いていく幻想的な作品を制作していた90年代から、近年は、古代神話や仏教、昔話などの物語性のあるモチーフを、作家独自の図形的・記号的な方法で描いた作品を発表しています。 今回はキャンバスにアクリルで描かれた大作数点を展示予定です。 人間は世界を知覚して、さらに推測したり分析したり理論づけたりする。しかし逆に、観念によって現実が意味や価値を持つのが、人間らしいリアルな認識である。 越前谷嘉高 Yoshitaka ECHIZENYA グル-プ展 全文提供: コバヤシ画廊 会期: 2011年6月20日(月)-2011年7月2日(土) |
最終更新 2011年 6月 20日 |
絵巻よろしく、縁取られた雲と一緒に描かれる上空からの風景は、暖色系の油絵具で、洋風にまとめられている。下に色を重ねた風合いは油絵の画材やマチエールを意識させる一方、枠線による明確な区切りは日本画を思い起させる。また、イラストのような鳥等も組み合わさり、古今東西の絵画の歴史が一枚の絵画の中に納まっているように思える。大小の17点の絵画の中には様々なモチーフやコンセプトが秘められているのだろうと考えながら楽しみたい。