ミン ウォン:ライフ オブ イミテーション |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 5月 08日 |
シンガポールに生まれ、母国とベルリンを拠点に制作するミン ウォン(1971-)は、第53回ヴェネチア ビエンナーレ(2009年)において審査員特別表彰を受賞した、現在、国際的に最も注目の若手アーティストです。受賞展である「ライフ オブ イミテーション」は、その後、新たな展示デザインや展示物を加えてシンガポール美術館にて再現され、シアトル、タスマニアなどを巡回し、ますます高い評価を得ています。 原美術館では、本巡回展を当館の空間に合わせ再構成します。出品作品の中核を成すのは、マレー映画の父と称されるP.ラムリー(1929-73)の映画の数々と、ハリウッドにおいてメロドラマを連作したダグラス サーク(1897-1987)の『イミテーション オブ ライフ』(1959年)、ウォン カーウァイ(1958-)の香港映画『イン ザ ムード フォー ラヴ』(2000年)を独自の視点で再演したビデオインスタレーションです。ミスキャストやモノマネなど、パフォーマンス性をベースとした滑稽とも言えるアプローチで、人種的・文化的アイデンティティや、ジェンダー、言語の問題などに言及しています。 さらに、シンガポール最後の映画看板絵師、ネオ チョン テクによるによる看板絵や、シンガポールの個人コレクター、ウォンハン ミンの貴重な映画資料、往年の映画館建築を収めたインスタント写真などとともにシンガポール映画黄金時代(1950~60年代)を振り返り、様々な言語と文化が行き交ってきたシンガポール、ひいてはグローバル化が進む現代社会における人間のあり様を見つめます。 ※本展は、第53 回ヴェネチア ビエンナーレ(2009 年、キュレーター:タン フー クエン)において発表された後、シンガポール美術館にて再現され、現在、世界各地を巡回している国際展です。原美術館における展覧会はシンガポール美術館との共催です。 ミン ウォン(Ming Wong) ※全文提供: 原美術館 会期: 2011年6月25日(土)-2011年8月28日(日) |
最終更新 2011年 6月 25日 |