白いキャンバスに鮮やかな色彩の面と細く黒い線がストロークを描く作品で知られる遠山香苗の新作個展です。
キャンバスの上に大きな刷毛で描かれた多色の帯たちは個々に響き合い、透明感を伴った高い物質感を表現しています。
遠山香苗は1982年から発表活動をスタートし、た文化庁の芸術在外研修やポーラ美術振興財団における国際交流プログラムによってニースに滞在。99年にはニース近郊のカロス国際現代美術センターにおいて渡仏後の個展を開催、また昨年には国立新立美術館の「DOMANI」展に出品しました。
南仏を中心に展開されたシュポール/シュルファスの美術運動に自作を問いかけ、絵画の可能性を追求めています。今回は、150号の大作1点と130号2点,小品数点を展示しています。
作家コメント 絵具をたっぷり含ませて、ひと刷け、ひと刷け、キャンバスの上にストロークを描いていく。しばらくして、その色彩のストロークの中に、ピカピカと光が宿っていることに気がつく。 眩しくてつい目を細めてしまう光や心の底にしみ渡る深い光。 冬の空、雲間を割って射し込む光などは、わたしを希望の彼方へ導くだろう。
旅先で朝陽に魅せられ、毎朝カメラで太陽を追いかけた。その残像が今も止まない。 無垢のキャンバスに籠められる光。鮮烈な色彩の重なりとともに、未知の光を奏でたい。
遠山香苗 kanae TOYAMA 1958年北海道生まれ。1983年多摩美術大学大学院美術研究科修了 1994-95年文化庁芸術家在外研修員として在仏 1998-99年ポーラ美術振興財団国際交流プログラムにて在仏 1982年より個展多数 1999年カロス国際現代美術センター(フランス)にて個展
主なグループ展 1983年「第3回平行芸術展」 小原流会館, 東京 1990年「プサン・ビエンナ-レ展」 韓国釜山文化開館, 韓国 1995年「Message ’95」 コバヤシ画廊[以降毎年出品]。 2000年「女子美100周年記念展『in other eyes』」。女子美術大学資料館, 東京。 2003年「光をとらえた女性達」 POLA Museum Annex, 東京 2010年「DOMANI 明日展2010」国立新美術館, 東京
全文提供: コバヤシ画廊
会期: 2011年5月9日(月)-2011年5月14日(土) 会場: コバヤシ画廊
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