加藤仁史:身体・感情・知性 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 12月 03日 |
新宿や渋谷、下北沢の地下で轟音を響かせるライブハウスから、ラウドパークなどのスタジアム級のロックコンサートまで、ライブ会場を主戦場とするロック写真家・加藤仁史にとって、被写体を連続して撮影することは至高のワンピースを目指しての行為であって、動画として認識するものではない。 生命力の周期を表すバイオリズムは、「身体」「感情」「知性」の3つの波で解釈される。音楽を生き物ととらえたとき、一曲、あるいはコンサート全体としての生命の3つのバイオリズムの重なる頂点、彼のファインダーはその瞬間を狙っているのである。そしてその前後を見据えるのだ。たとえばシンバルを叩く直前、音の発生の瞬間、フォロースルーといったミュージシャンの細かな動きを、写真家は逃さず艶やかな光の中に収めていく。 「楽器を演奏するコツはリズムの裏拍を感じること。だから僕は裏拍でシャッターを押しているかもしれない」と語る加藤仁史。このたびは長年活動を記録し続けたロックバンド、ゆらゆら帝国の静と動の波間にゆれる音楽の鼓動を独自の視点で捉えた作品に、写真家の真骨頂をみせる。 加藤仁史(かとう・ひとし) 関連ワークショップ「ロック写真を撮ろう!」 ※全文提供: eitoeiko 会期: 2010年12月4日(土)-2011年1月29日(土) |
最終更新 2010年 12月 04日 |