展覧会
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執筆: カロンズネット編集
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公開日: 2010年 8月 26日 |
作家コメント 今回の展覧会のテーマは「絵画のスキマ」についての考察です。
以前より私は、日本絵画によくみられる、襖絵の桟や屏風絵のつなぎ目などに強い興味を感じていました。それは日本の芸能(能や歌舞伎などの舞台美術)の世界によく現れる「黒子」にも通ずるものがあると思いますが、なんといいますか、「そこにあってもないことになっているもの」であるという点に、非常にそそられるものがある。作品を成り立たせるための装置や仕掛けをあからさまにしながらも、それをないものと考えて観ましょうね、という鑑賞のさせ方が、日本の芸術ではごく普通に、もしくは暗黙の了解でもって行われている。これは世界的に見ても非常に珍しい表現形式ではないか、と思っていたのです。
じゃあ逆に、ないものをあるものとして考えさせるようなアプローチは可能か?と考えて作ったのが今回の作品です。 2010年6月 湯川雅紀
湯川雅紀(Masaki Yukawa) 1966 和歌山県生まれ 1989 和歌山大学教育学部卒業 1996 ドイツ国立デュッセルドルフ芸術大学芸術学科修了 現在ドイツ・ヴッパータールおよび和歌山に在住
個展 1990より個展多数 2002 シュヴェルム芸術協会(シュヴェルム、ドイツ) ギャラリー・レスマン&レンザー(ロートガウ、ドイツ)[06、09] ブリュール芸術協会(ブリュール、ドイツ) 2004 第一生命南ギャラリー(東京) 2006 カスヤの森現代美術館(神奈川) グループ展(抜粋) 1998 「Zwischen Himmel und Erde」 bbk-ベルギッシュ・ラント(ヴッパータール、ドイツ) 1998 「VOCA展 ’98 ―現代美術の展望 新しい平面の作家達―」 上野の森美術館(東京) 2001 「Falten und Verbinden」 バントファブリック(ヴッパータール、ドイツ) 2004 「VOCA1994 – 2003 -10年の受賞作品展-」 大原美術館(倉岡山) 2005 「Volker Saul / Masaki Yukawa」ケルン日本文化会館(ケルン、ドイツ) 2006 「VOCA展に映し出された現代-いまいるところ/いまあるわたし-」 宇都宮美術館(栃木) 「nakao_yukawa」ギャラリー・レスマン&レンザー・コンテンポラリー(アシャッフェンブルグ、ドイツ) 2008 「unruh」クンストラウム・コンズーム(デュッセルドルフ、ドイツ) 「MOTコレクション 新収蔵作品展-賛美小舎上田コレクションより」東京都現代美術館(東京) 「絵画-単立と連立-Ⅱ」 カスヤの森現代美術館(神奈川) 2009 「Spur des Raumes」シュトルベルク城ギャラリー(シュトルベルク、ドイツ) 2010 「ゲンダイビジュツ道(ドウ?)」 練馬区立美術館(東京) 受賞 1998 「VOCA展 ‘98」VOCA賞 上野の森美術館(東京) 2008 海南市文化奨励賞(海南、和歌山) パブリックコレクション 独日センタービル、デュッセルドルフ/東京国立近代美術館/東京都現代美術館/練馬区立美術館他多数
※全文提供: コバヤシ画廊
会期: 2010年8月30日(月)-2010年9月4日(土)
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最終更新 2010年 8月 30日 |