本真善也:Still lifes |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 7月 22日 |
本真はこれまで著名なブランドのロゴや、誰が見ても分かるようなメジャーなキャラクターを組み合わせ、印刷かと見まがうような精緻なタッチをもって平面作品を制作してきました。 本真がロゴやキャラクターを組み合わせる場合、それらを皮肉な態度で扱うのではなく、純粋にそれらから受けるイメージが重視されます。例えば、スヌーピーに出てくる愉快で可愛いキャラクター達には、とてもスイートなアイスクリームブランドのハーゲンダッツのロゴを組み合わせるといった具合です。 そこには、ブランドやキャラクターによる強力な価値観の均一化などに対する攻撃の姿勢は感じられず、むしろロゴやキャラクターの持つポジティブなイメージをそのまま受け止め、愛着をもって描いていることが伝わってきます。 今回の個展においては、キッチンを舞台に、固有名詞を持たないありふれた道具たちのロゴを制作し、それらをアクリル絵の具でキャンバスに描いた作品を展示します。冷蔵庫、ヤカン、包丁、缶切りなど、それら純粋な道具そのものにロゴを与えることで、あたかもブランドとして成立しているような錯覚を我々は感じることになります。 商いの標であるロゴが持つ、魔術的な効力に対する考察とも言える作品群です。今回の展示が作家にとって初めての個展となります。アートフェア東京のさなかではありますが、是非お時間お繰り合わせの上作家のデビュー戦をご覧頂ければ幸いです。 作家の略歴・過去作品等: http://bit.ly/mOw4MB 全文提供: アルマスGALLERY 会期: 2011年7月30日(土)-2011年8月13日(土) |
最終更新 2011年 7月 30日 |