大崎のぶゆき:falls |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 9月 20日 |
《World falls / Swimming the world》 大崎のぶゆきは1975年大阪生まれ。京都市立芸術大学では版画専攻し、2000年に修士課程を修了しました。在学中にセルフポートレイトを用いた作品か ら出発し、自身を取り巻く世界や認識への興味、そして自身が感じる「曖昧な世界」「リアリティの不確かさ」を表現することを探求しはじめた大崎は、この世 界観を表現するために様々な方法、例えば立体、インスタレーション、絵画、写真など多岐に及ぶ作品を展開してきました。ドイツ・デュッセルドルフでの滞在 制作を経て、現在は大崎独自の技法による「溶ける絵画」を中心に取り組んでいます。 展示作品について 「World falls/Swimming the world」では描かれた「大滝」のイメージ上に遊んでいるかの様にコラージュされた人形が、イメージが溶けて行く中でそれらの人形も落ちて行くというシニカルなイメージの映像ですが、私たちが「知っている(と思っている)」既視感のある世界や風景の中で「実は本当は知らない」という事実と、そのような曖昧な認識世界の中で生きる私たちのリアリティの所在を表現しています。 また、「water drawing」シリーズは、水面上でドローイングが表面張力で引き裂かれゆっくりと溶け出していくイメージの連続で構成される映像や写真作品ですが、「Phantom」とは「幽霊/亡霊」の意味であり、モチーフになっている少女達は雑誌やインターネットから集められ、彼女達を情報やデータ、イメージとして永遠の空間を浮遊する永遠の少女である「ゾンビ」と捉えモチーフとしています。 見どころ 展覧会タイトル『falls』とは新作の「World falls/Swimming the world」の「滝」のイメージと「落ちる(人々)」からイメージされた言葉であり、現代の社会状況を象徴する言葉とも言えます。 ※全文提供: ユカ・コンテンポラリー 会期: 2010年11月6日(土)-2010年11月26日(金) |
最終更新 2010年 11月 06日 |