仲山姉妹 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2010年 6月 13日 |
仲山姉妹は、家族やアルバイト先で出会った人や物との交流を写真や映像、パフォーマンスによって記録し、作品をつくりあげます。その彼女が初めて本格的に写真に取り組んだ作品が、グランプリを獲得した「化石」でした。入院中の祖父の体にジオラマを施し、消えゆく彼の記憶をカタチに残してあげよう、というまっすぐな表現には、難しいコンセプトも高度なテクニックもありません。彼女のあらゆる作品の根底にある、他者や日常の出来事への好奇心、そこから生まれる感情を留めておきたい、という純粋な思いだけでした。さて、今回のグランプリ個展のために、1年をかけ辿りつき、つくりあげた作品が「菊ヲエラブ」です。新たな出会いを求め、日本有数の菊の生産地である沖永良部島へと向かった仲山姉妹。しかし、美しい花畑の予想に反し現われたのは、針金の支柱と化学肥料の中で咲く、痛々しく、けれどしたたかで逞しい菊の姿でした。やがていつしか、彼女はその菊に自分自身を重ね合わせていきます。写真を中心に繰り広げられる、仲山姉妹独自の映像世界をぜひ会場でご覧ください。 私は菊を選びに来たのに菊は私に選ぶ余地さえ与えてくれなかった。 仲山姉妹 nakayamashimai 主な活動場所 受賞 個展 全文提供: ガーディアン・ガーデン 会期: 2010年6月28日-2010年7月15日 |
最終更新 2010年 6月 28日 |