展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2016年 12月 19日 |
中津川浩章は1990年代初頭から、人間にとっての「記憶・痕跡・欠損」をテーマに、ブルーバイオレットの線描を主体としたドローイング・ペインティング作品を制作、国内外で、個展やグループ展を多数開催しています。 その絵画表現を貫く特徴として、身体性の強さが上げられます。言語化、情報化されたものに対して身体が抵抗する感覚を解き放ち、物そのもととしての絵具やカンバスと触覚的に関わり、描くことの直接性と、視覚による知的な制御との緊張関係を失わないからこそ、彼が画面に放つ「線」の運動が、予断をゆるさぬ生命力を保ち続けるのです。 今回の作品は、作者が日常眼にする森がテーマとなり、ひとつの風景の大画面をベースに、その部分や印象を拡げ、展開したシリーズによって構成されます。 木々の織りなす無限の変化を孕んだ不思議な空間は、まさに宇宙そのものの顕現であり、どこを取り出しても完璧な世界。そこには自然の自由な生命力があふれ、人がこの世界に生きるために必要な何かが示唆されている。中津川はそう語ります。「空気のような日常の風景に人は支えられ、生かされていること、そしてどこにでもある当たり前の風景の裡にある『記憶と痛み』の感覚を描くことを通じて探るものです。」 【関連イベント】 ★ ギャラリートーク ゲスト:仲野泰生 (なかのやすお インディペンデント・キュレーター 元川崎市岡本太郎美術館学芸員) 12月19日(月)午後5時~7時 ギャラリイKにて 参加無料
http://galleryk.la.coocan.jp
全文提供:Gallery K
会期:2016年12月19日(月) 〜 2016年12月28日(水) 時間:11:30~19:00 土曜日~17:00 休日:日曜日 会場:Gallery K
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最終更新 2016年 12月 19日 |