三宅信太郎:IT AIN'T NOTHING BUT THE LIFE |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 5月 02日 |
作品紹介 パフォーマンスは、自身で制作した着ぐるみを着てライブドローイングをするというものです。身近なものから文化的に背景の異なるものまで、様々な対象を吸収して自分の世界に統合していく三宅が手がけてきたのは、「イノシー」などのオリジナルのキャラクター、うさぎやビーバー、クラーケンと闘うミノタウルス、蛸など。描く側と見る側の距離を近づける制作をしたいが、通常のライブペインティングはかえって近寄りがたい。そこでこの方法を思いついたといいます。また絵の中のキャラクター自身がポートレートを描いている、つまり作家自身が作品世界の一部になっているという側面もあります。体感覚的な効果が作品の枠を超えて鑑賞者にもたらされ、そこには作家、作品、鑑賞者の間の相互関係が生まれます。このような三宅の制作は、彼が芸術性と大衆性という、相容れない部分をもつ両方をうまく結びつけ、新しい可能性を模索しているということを物語っています。 展覧会について 物事は始まると同時に必ず終わりに向かって進んでいる。・・・ただの旅行であれば終着駅についた後も時間は続いていくが、時間旅行であれば時間そのものから降りてしまうのだ。自分の意識からも。そのこと自体が最大の不安であるとともに、唯一の解決策でもある。しかしどう考えた所で、いまこの時間列車に乗ってしまっているのは事実なのだ。喜びも悲しみも、この時間という名の列車とともに。 視覚的な面ではこれまでの作品と変わりませんが、内容は「自分自身を表現するとは」という根源的な取り組みとなります。幅約5 mのドローイング、上述の「切り抜き」などが展示されます。是非ご高覧下さい。 作家プロフィール 主な個展に、「Innocy's House」(Museum Gugging, Art/Brut Center Gugging、ウィーン、07年)、「Beaver no Seikatsu」(Sandra and David Bakalar Gallery, Massachusetts College of Art、ボストン、マサチューセッツ、06年)、主なグループ展に「NO MAN'S LAND 創造と破壊」(フランス大使館 旧館、東京、09-10年)、巡回展「NEOTENY JAPAN 高橋コレクション展」(08-10年)、「Berlin - Tokyo / Tokyo - Berlin」 (Neue Nationalgalerie、ベルリン、06年)、「直島スタンダード」(直島、香川、06年)などがあります。小山登美夫ギャラリーでは、03年、 05年、08年の個展以来3年ぶり、4度目の展覧会です。 全文提供: 小山登美夫ギャラリー 会期: 2011年6月25日(土)-2011年7月30日(土) |
最終更新 2011年 6月 25日 |