會田千夏 |
アーティスト |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2008年 10月 30日 |
(あいた・ちなつ)1980年、札幌市生まれ。2003年、札幌大谷短期大学専攻科美術専攻油彩コース修了、2005年、多摩美術大学大学院美術研究科修士課程修了。 札幌時代はアカデミックな技術の修練を積み重ね、1999年の初出品以来、全道展で順調にキャリアを重ね、2003年に第58回全道展の協会賞・最高賞まで上りつめる。 その受賞を前に、多摩美術大学大学院入学のため上京。独創性を求める生徒が集う、熱気溢れる環境から、新しい刺激を大いに得る。カルチャーショックに打ちのめされ、一時は筆を取る気力さえも失った後、再度、自己と向き合って生まれたテーマが“katari-jima”シリーズである。このテーマで2005年に2度目の全道展最高賞を受賞している。前回の同賞とは全く違う作風によるが、「新生」會田千夏としての、改めての受賞であった。 多摩美術大学大学院修了後、札幌に帰り、プロのアーティストとしての活動を開始。VOCA展での推薦を得るなど、若手作家としては順調なキャリアを積み、着実にファンを増やしている。 その一方で、2006年頃には“momoco”シリーズ、2007年からの“sun people”シリーズに見られるように、雄々しく力強い“katari-jima”から、その“katari-jima”が紫色を帯びて霞みゆく“momoco”、そして鮮やかな黄色と柔らかいフォルムによる“sun people”へと、作風もテーマも変化していく。 これまでの作品テーマは、一貫して會田自身の心情を自然界に模ったと見らるものが多く、それは、大地から一部抜き取られた「島」であったり、水辺や表土に生息する生物であったりする。大地=この社会、地球に生まれた自分が、今どう生きているのか、その心情をカンバスという鏡に映し描くことが、會田が作家として挑む創作行為なのであろう。 活動年表 |
最終更新 2015年 8月 03日 |