展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2013年 7月 29日 |
KUNST ARZT では、前田菜月の個展を開催します。前田菜月は、なんでもない日常の現象から、世界のあり方を抽出するアーティストです。もずくを食べながら、シャーレ内に残ったもずくの様を文様として抽出した「もずくづ」。道路に落ちているモノをマッピングすることによって文様を抽出する展開。また振動のカタチを抽出する連作では、バイクの振動や貧乏ゆすりといったユーモラスな着眼点とともに、3.11という想定を超えた振動を経験した我々には、より根源的な大地のエネルギーを感じさせる魅力をも内包しています。ご注目頂ければ幸いです。 (Kunst Arzt 岡本光博)
[作家コメント] 隣の人が貧乏ゆすりをしている。少女が縄跳びをしている。 その両者はただ動いているだけだが身体やまわりの空気もうごいている。空間全体が動いている。 山や谷を崩す風化や浸食も、実はベランダで、自転車のタイヤで、私の口内でおこっている。 例えば、いつも何気なく食べている食品のなかに、文字や生き物のカタチが見えたり、雨上がりの坂道にただ落ちている枝と水たまりとゴミの落ち方が気になるときがある。 それを可視化していくこと。パターンとして記録して並べてみて見ること。 あらゆるパターンが毎日の中に限りなく落ちていることに気付く。 その出来事にどういったルールや道具をあてがうかで認識できる物が変わる。 私は日々起こる現象の外側をパターンとして記録し提示する。
[作家プロフィール] 前田菜月 1988兵庫生まれ 現在 京都市立芸術大学 大学院 在籍
2008「御面団」 ( 参加型パフォーマンス、みどりの停留所展、アサヒアードフェスティバル) 2008「はたけカタログ」 ( 造形計画at リブレ展) 2009「アグドゥイ」 ( 漆工作品、宇多野小学校寄贈) 2009「ピー(タイ語でもののけの意)」 ( ヒロイヒロイ展、塩屋旧グッケンハイム邸) 2010「浮遊物体観察装置」 (水場から水場へ移動する実験) 2010「もずくず」「もじくず」「くずすくい」 (漆工前期展) 2012「領地をひろげ、道をつくる」 (ワークショップ 学内) 2013「この口の中」(「美意識の変容」の企画展示「意識の変容/無意識の物語」大阪中央公会堂) 2013「ゆする とりだす」(京都芸大制作展)
全文提供:KUNST ARZT
会期:2013年10月8日(火)~2013年10月13日(日) 時間:12:00 - 19:00 休日:月 会場:KUNST ARZT
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最終更新 2013年 10月 08日 |