展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2021年 10月 17日 |
菅野(b.1960)は東京造形大学絵画科卒業 後、86年のシドニー・ビエンナーレ、89年の「第3回アジア美術展」(福岡市美術館、横浜美術館、韓国国立現代美術館巡回)など、国内外の展覧会に参加。活動初期はコンセプチュアルな立体作品などを発表していたが、92年の個展を最後に制作活動を休止。そして、15年ぶりとなった2007年の個展以降はそれまでの立体とは異なり、身の回りにある器のみを丁寧に描く古典的な油彩を発表しています。 中世ヨーロッパの静物画を彷彿とさせる均一に塗られた背景に、自身が様々な場所で出会った器が、茶事の見立てのように物語に沿って選ばれています。目を凝らすと、それらはどこか擬人化された肖像画のようであり、また光線までも計算され、ほぼ実物大に描かれた器が配された画面は、淡々と過ぎていく平和な日々の一場面のようだが、その静けさの奥にある力強い存在感によって、見る者が自身の内面へと導かれるようでもあります。 親しい友人とも会えない中で描いてきた新作はそれぞれが愛用するマグカップ。静謐な中にも賑やかな会話が聞こえてきそうな作品です。是非ご高覧下さい。
http://g-tokyohumanite.com/exhibitions/2021/1004.html
全文提供:ギャルリー東京ユマニテ
会期:2021年10月4日(月) 〜 2021年10月30日(土) 時間:10:30-18:30 休日:日曜日 会場:ギャルリー東京ユマニテ
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最終更新 2021年 10月 04日 |