展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2011年 11月 11日 |
境界ーマダムアクション 私にとって“境界”とは、物事を単純に分ける線ではなく曖昧な領域です。
“境界”に身をおくと、あたりまえの物事が思いもよらず不思議な姿を見せはじめます。 ときには不気味、ときにはグロテスク、ときには悲しくもあり、滑稽。
「マダムアクション」では、筋肉が隆々とした男の人形、男児向け玩具 “アクションマン” を女装させ、生きているかのように写真で表現しました。 単に性の中間的な美しさではなく、男女の美的要素を複雑に兼ね備えた不思議な存在。 こういう微妙なズレに魅せられ、性別越境という現象に特有な妖艶かつ非現実な美を追求しました。
私たちは様々な境界を定めて、ルールを作ってきました。 しかし現代社会のいろいろな問題や矛盾に気づき、当惑している人が多くいるのではないでしょうか。
国籍、国境、民族、ジェンダー、生と死など、単純に線を引き区分する事の是非を今あらためて問われている様に思います。
今回の展覧会「境界ーマダムアクション」では、風景写真のシリーズ 「BLUEs」と「マダムアクション」を組み合わせることによって、虚構と現実のはざまを浮遊して、さまよっている私の心象世界を写真で表現します。 今年7月に京都で行った「マダムアクション」展で展示した作品に、新作や未発表作品を加えて展示する予定です。 text by ひらいゆう
ひらいゆう 主なアーチスト・イン・レジデンスおよび奨学金 シラキュース/アメリカ(1999)ライトワーク ダブリン/アイルランド(2000)アイルランド国立現代美術館 メキシコシティ/メキシコ(2000)国立芸術センター (奨学金ユネスコ・アシュベルグとフォンカより) パリ(2002‐2003)シテ・lnternational des Arts 主な個展(1996年以降) 1996 秘密の花園 ガレリア キマイラ/ 東京 第5回海外新進日本人作家紹介展 資生堂ギャラリー/ 東京 (協力 カルティエ現代美術財団,キュレーター・エルベ シャンデス) 1997 Berlin Blues、Galerie A・Von Scholz/ ベルリン 1999 逃亡絵日記、ギャラリー ラ・フィニーチェ/ 大阪 2001 地下室のアパート、ギャラリー ・アートスペース虹/ 京都 2004 キッチンサーカス、Galerie R&L Beaubourg/ パリ 2005 小さなサーカス、Galerie le Salon d'Art/ ブリュッセル 2006 フタアカリ、Gallery OUT of PLACE/ 奈良 2008 ミセモノゴヤ、ギャラリー・アートスペース虹/ 京都 2011 マダムアクション、ギャラリー・アートスペース虹/ 京都 主なグループ展(1997年以降) 1997 思い出のあした 京都市立美術館 京都 1999 〈ピンクは男の子、青は女の子のため〉Kunstamt Kreuzberg Bethanian/ ベルリン 2000 The Crawford Open クロウフォード市立ギャラリー/ コーク(アイルランド) 2001 次の世代/アジアの現代美術、Passage de Retz/ パリ 2003 Jeune Creation、ラ・グランド・ホール・ド・ラ・ヴィレット/ パリ 2004 東のかなた vol.1(烏丸由美と二人展)Agencia04/ ボローニャ(イタリア) 2007 芸術をゆすぶるアート、Palazzo Zambeccari/ ボローニャ 2010 Port Izmir2 トリエンナーレ現代美術展、イズミール(トルコ) 2011. 写真作家三人展、メセナ Paul Fort/パリ
資生堂ギャラリー、ライトワーク(アメリカ)、フランス国立図書館、 Hornu現代美術館(ベルギー)
※全文提供: TOKIO OUT of PLACE
会期: 2011年11月11日(金)〜2011年12月12日(月) 会場: TOKIO OUT of PLACE レセプションパーティ/アーティストトーク: 2011年11月11日( 金 )18:30-
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最終更新 2011年 11月 11日 |