SLASH / 04『飛ぶ次元 ‒found a pocket-』 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 6月 27日 |
「SLASH」とは、ファンが作った2 次創作作品(ファン・フィクション)の中で、キャラクター同士が結びつくカップリングを示す際に、間にスラッシュ記号( / )を入れたことから、それらを総称して「スラッシュもの」と呼ばれるようになりました。 この企画『SLASH』では、単に2人のアーティストを並べて展示するだけではなく、事前に幾度となくミーティングを重ね、お互いのイメージや意識を深く理解するところから始めていきます。その上で、それでは作品を通して、自分たちは今、社会に対していったい何を提案できるのか、何が可能であるのかを話し合い、展示プランを決めます。また、それはDM のデザインにも及び、2人の目的から抽出したイメージやキーワードを受け、アートディレクターのCRAFTIVEが一つの作品を生み出すように制作しています。 その時代の流行や、1人のアーティスト、キュレーターの視点に任せるのではなく、それぞれが考えを出し合って話し合い、自分達の手でまず価値をつくっていくことこそが必要であると考えます。個人で完結するのではなく、また勝ち負けではないところで、それぞれの思想が交わること、そこから生まれる想像力の多様性を信じて探っていきます。 第4回目となる『SLASH / 04』(8/6 - 28)では、「あいちトリエンナーレ2010 ‒皮膚と地図-」に出品した池崎拓也(1981年 鹿児島県徳之島生まれ)と、「第4回府中ビエンナーレ2008」に出品した渡辺豊(1981年 東京都生まれ)の2 人展を開催します。 タイトルとなる『飛ぶ次元 ‒found a pocket-』とは、上空に突如現れるエアポケット、あるいは神隠しのように、私たちの普段生活しているところから、別の空間、別の次元に一気に引き込まれてしまう現象をモチーフにしています。かつて誰もが知っていたであろう、どこでもない、あるいはどこにでも存在しうる場所に、自由に行ったり来たりできるようなきっかけ、ゲートを展示空間につくります。 池崎は球体や紙、ベニアやブルーシートなどありふれた素材を使って空間を構成し、渡辺は平面上にいくつかの場所をコラージュしまるで建築物を組み立てるように絵画を描きます。お互いの作品が二次元と三次元を行き来することで、私たちに全く別の次元、場所へとトリップするきっかけを与えてくれるでしょう。 この企画でしか体験できない作家達のセッションに是非とも足をお運び頂き、表現の可能性を感じてもらえたら幸いです。 全文提供: island MEDIUM 会期: 2011年8月6日(土)-2011年8月28日(日) |
最終更新 2011年 8月 06日 |