重田美月:近所の発光 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 11月 10日 |
重田美月は1980 年神奈川県生まれ、2002 年武蔵野美術大学卒業後、2007 年にワンダーシード、2008 年ワンダーウォールに参加し、今年1月には当ギャラリーにて開催されたグループ展にも参加致しました。 従来自画像を思わせる女性の人物像を描き、内面性を感じさせる作品を制作して来ましたが、幼時期に親しんだ「ぬりえ」へのシンプルでポップな描法に惹かれ、当時あったスタイルのまま「ぬりえ風」というタイトルの本を作成しました。そうした線描による作品は描法だけを借りたに過ぎませんが、その内容は彼女が本来持っているアイロニーやブラックユーモアを内在させるものとなり、今年の両国でのグループ展「Visage vol.2」において発表されたドローイング連作は、新境地への新たな出発となりました。 「ぬりえ風」シリーズ以降日常生活を反映したモチーフが描かれ、時にそこにぬいぐるみのような動物が登場していましたが、最近作では食べ物をテーマにした作品も見られ、日常生活の中にファンタジーな世界を溶け込ませることで、幼女から少女へ、少女から大人の女性へと変成する女性的な感性が、その描法とともに独自の世界を展開しつつあります。 今展では「ぬりえ風」作品から進展した、色のないドローイングや彩色されたキャンバス作品など約10 点、立体作品1 点を展示する予定です。ぬりえの世界が、新たな息吹を吹き込まれて再生するのを、ご高覧いただければさいわいです。 日常とファンタジーの切り離せない関係を表現したいと思います。 重田美月 ※全文提供: ギャラリーモモ 会期: 2010年11月27日(土)-2010年12月18日(土)12:00 - 19:00|日・月曜・祝日休廊 |
最終更新 2010年 11月 27日 |