ロベルト ロドリゲス:メキシコからの贈り物 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 1月 27日 |
ロベルト ロドリゲスの作り出すエンジェルの顔はどことなく悲しげにも映る。メキシコ生まれである彼の容貌は 一見メキシコの人には見えない。どちらかというとヨーロッパの人のようである。そして彼のエンジェル達も見 た目はメキシコ生まれとは思えない。しかし彼はこの作品の中にはメキシコ人の記憶が込められているのだと言う。 メキシコは約500年前にスペインに侵略された経緯がある。その後、独立革命、メキシコ革命を経て現在に至っている。 おそらくほとんどのメキシコ人がスペイン人との混血と言ってもいいだろう。彼らのアイデンティティの中にはスペイン 侵略前史の記憶とスペイン侵略後の歴史が無意識の中で複雑に混ざり合っているのである。それがロベルト自身であり、 彼の作り出すエンジェルなのである。世界的規模でグローバル化が進む現在においてエンジェルの表情がどのように変化 していくのかもこれからの楽しみである。 矢作隆一 (Ryuichi Yahagi) ※全文提供: サジオ 会期: 2011年3月6日(日)-2011年3月27日(日) |
最終更新 2011年 3月 06日 |