田中和人:GOLD SEES BLUE_KYOTO |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 10月 31日 |
KYOTO EXPERIMENT関連企画展覧会。KYOTO EXPERIMENTの開催に寄せて制作された新作「GOLD SEES BLUE(KYOTO)」シリーズを中心に田中和人の新作・近作展を開催します。京都の「ある場所」をモチーフに制作された本シリーズには、古都と呼ばれる京都に内在する都市のまだ見ぬ可能性が秘められています。 出品作家・田中和人は、これまで実風景とは思えない写真作品を制作し、その作品は絵画的な様相を持っています。金箔の透過光を用いて森を撮影した「青い絵を見る黄金の僕 (GOLD SEES BLUE)」、様々な種類の写真を同一空間に配置し、イメージとイメージの間で連結させ、新たに重層的循環を現出させる「link」シリーズ。それぞれの作品は、イメージを抽象化し、写真に本来的に存在するであろうドキュメンタリー性からの“解放”を示唆しています。 本展に出品される「GOLD SEES BLUE(KYOTO)」シリーズは、もともと抽象的なイメージをもつ森、または幾何学的なモチーフを用いず、実存する京都を撮影しています。金箔の青い光のみを透過する性質、そして黄金色の反射光によって、作品はまるで鉱物かのように燐光を放ちます。それらは、京都の「ある場所」を写し出しながらも、鑑賞者に対しイメージを特定することはありません。そっと私達に寄り添うように、光によって映し出されないその場所を想像させます。 何かの実在の証ではなく、それぞれの意識の中に密やかに眠る「ある場所」を思い起こさせる、不思議な感覚を引き起こす田中和人の作品をご覧ください。 田中 和人/ TANAKA KAZUHITO ※全文提供: KYOTO EXPERIMENT事務局 会期: 2010年10月28日(木)-2010年11月23日(火)11:00~19:00(最終日18:00まで)月曜休 |
最終更新 2010年 10月 28日 |