展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2014年 2月 05日 |
[作家コメント] 私が使う糸は、蚕から糸を引く時に分別された不均質、不揃いな糸です。 太すぎたり細くて切れそうなところを切って除き、糸端を結んで使います。 布を織っている時にタテの糸が切れたなら新しい糸を繋いで、なるべく目立たないように織りあげます。 今回は、布の表面から繋いだ糸端が見えるように織り、糸の結びを見ていただきたいと思います。そうすることで結ぶという単調な行為と時間が、可視化されるからです。 糸端を織り込まないように織るのは、とても手間のかかることですが、織られた布は、どちら側から織り進んだのか、またその方向も判別できます。 糸も布も、記憶装置なのです。 布の表面には私の造形意図とは無関係に、タテ糸やヨコ糸の短い端が見えます。それぞれがたまたま、互いに近く、遠く、集合したり散在したりしています。 それはまるで星にも見え、空を見上げる私が今ここに居る不思議と重なります。(ひろい)
[作家プロフィール] ひろい のぶこ HIROI Nobuko
神戸生まれ。京都市立芸術大学美術学部教授 1977年 京都市立芸術大学美術専攻科修了 個展(ギャラリー16、1987,04,05) 1982年 個展(ギャラリーギャラリー、89,96,2010) 1984年 ベータグランプリ受賞 (第2回ベータ国際ビエンナーレ、ベルギー) 1986年 個展(デンボス市立クライトハウス美術館、 オランダ) 2005年 個展(東京国際フォーラム・エキジビション・ スペース) 2013年 個展(ギャルリ・プス、1991,95,2001,03,09) 2014年 個展(ギャラリー恵風、2008) アジア・ヨーロッパファイバーアートII展 (ドイツ、フランス、リトアニア巡回) 1972年~ 日本やアジアで繊維と紡織のフィールドワークを 続ける
全文提供:ギャラリー恵風
会期:2014年2月11日(火)~2014年2月23日(日) 時間:12:00 - 19:00(最終日 - 18:00) 休日:2/ 17(月) 会場:ギャラリー恵風
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最終更新 2014年 2月 11日 |