展覧会
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執筆: カロンズネット編集3
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公開日: 2013年 10月 22日 |
マスターピース展によせて
1984年8月、アート業界には縁もゆかりもない一素人として日本橋の地下に小さなギャラリーを開いて以来、30年余りアート・ディーラー、ギャラリストと言う職に従事して数多くのことを様々な方々から学ばせて頂いた。
その長い歳月の中、数千点もの作品を取り扱わせて頂いて感じることは、一人のアーティストにマスターピースと呼べる作品はそういくつも存在しないと言うことだろうか。 アーティストのプライム・タイムに制作された作品の多くをマスターピースと括ってしまう人も多いだろうが、私はそのような見解を持たず、独自の眼で作品を選んできた。
私にとってのマスターピースの定義はかなり自己中心的な部分に帰結する。おそらく他人の評価では凡作と判断されることも多々あると思う。 では真のマスターピースとはどういう作品なのか、と問われれば私の答えは至って明解である。それは私の心に直接的に訴えかけてくる作品であり、それが後に国際市場で真の価値を有する作品であるか否か、その基準でしかないと言うことかもしれない。定量と定性の両方を持ちあわせた作品、というのは実はそう多くはない。
(中略)
今回のマスターピース展で紹介させて頂く作品は国際市場で既に評価が高いアーティストによる作品ばかりだが、これらの作品のそれぞれが、今後同作家の他の作品に比べてどのように評価が変わっていくかが楽しみである。
『マスターピースは発見されたがっている。』 それが私の今までの仕事の中心であり、これからもそうでありたいと願う。
ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート ディレクター 佐竹 昌一郎
展示作家: ROBERT BECHTLE, JOHN CURRIN, RICHARD DIEBENKORN, DAMIEN HIRST, GLENN LIGON, NATE LOWMAN, MEL RAMOS, KAZUO SHIRAGA, FRED TOMASELLI
全文提供:ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート
会期:2013年10月25日(金)~2013年11月30日(土) 時間:11:00 - 19:00(土曜11:00 - 17:00) 休日:日・祝 会場:ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート
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最終更新 2013年 10月 25日 |