彦坂尚嘉:HISTORY LESSONS/ 皇居美術館 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2010年 9月 01日 |
HISTORY LESSONS という作品は、ニューヨーク在住の美術史家・富井玲子氏の企画でつくられました。しかも9.11 アメリカ同時多発テロ事件直後の緊張したアメリカの国内状況の中、2001 年12月から1月にかけてニューヨークのホワイトボックスというオールタナティブ・ギャラリーで発表されたのです。 彦坂尚嘉の1946 年の出生と昭和天皇の交差を描写した英文だけの作品で、ライトボックス状の概念芸術の作品でありました。 私的で硬質なコンセプチュアルな作品ですが、今日の『芸術憲法』の制定を求めてたった一人の改憲運動、そして天皇制を情報天皇制へと改変する必要性を主張するという、彦坂尚嘉のトリックスター的なアーティストの立ち位置の根拠を示す源流的な作品と言えます。 作品が英文のため、今回は富井玲子の日本語訳が同時展示されます。現代アートの風潮からは無視される孤絶した政治的作品ではありますので、これを二階会場で展示するとともに、一階では皇 居美術館の建築模型彫刻と、日本美術の《超一流》の名品に落書きをした《規制されたオートマティズム》作品を同時展示致します。 全文提供: マキイマサルファインアーツ 会期: 2010年9月3日(金)-2010年9月14日(火) |
最終更新 2010年 9月 03日 |